第10回 留置権
「え、採用したの?」
ナナとの初デートの帰り。カイエンの中でナナは驚きの声をあげた。
シートベルトがボディラインを強調してくれている。
「あぁ。美しくて、切れる。採用理由として十分だと思う。」
「最低だね。」
補助者志望の由紀恵をあなたは採用することにした。6月から勉強を
始めて、1ヶ月で民法を仕上げたと言う彼女に強く惹かれていた。
何より合格するためにはどうすればよいか、冷静に分析していたこと
が印象的だった。頭ではなく、やり方の良し悪し・・・
「で、その由紀恵って人の知識を確認した問題って2つだけ?」
「いや、最後にもう一問出した。」
「どんなの?あたしが答えたら、あたしを採用ってことにしてよ。」
「無理言うな。留置権の4つの成立要件だ。」
「えー、カンターン。他人のものを占有していることでしょ、その物に
関して生じた債権を有することでしょ、ええっと、あとは・・・あれ?」
留置権の成立要件は4つある。ナナが言った2つと、あと2つは何か。
40字程度で記述せよ。
下にある解答を見る前に、答えを書いてみることをお勧めします。
留置権 行政書士試験 40字記述式問題
解答例
その債権が弁済期にあること、占有が不法行為によって始まったもので
はないこと。(38字)(民295条参照)
解説
留置権が成立するのに、契約は必要ありません。これを法定担保物権と
いいます。
契約もないのに物を留置してよい、という権利を法律が勝手に与えます。
であるならば、成立要件をはっきりしておかなければなりませんよね。
つまり試験で問われやすい、ということです。